2017-08

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カタ―ディン - バクスター・ピーク登山 2016年8月19日

カタ―ディンMt. Katahdin(標高5,268フィート=1,606メートル)は、米国北東端のメーン州の最高峰で、バクスター・ピークなどいくつかの峰々からなる、堂々たる威容を誇る山だ。
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-インフォメーション・センターからのカタ―ディンの全容-

今日目指すバクスター・ピークBaxter Peakは、アパラチアン・トレイルの北の終点という、ハイカーたちにとっては特別な場所だ。アパラチアン・トレイル(通称AT)は、南部ジョージア州と北東部メーン州をつなぐ全長2,189.1マイル(3,522キロ)の、米国でも有数のトレイル・システムの一つだ。毎年数百人の猛者たち(約四分の一が女性)が、その全行程を踏破し「スルー・ハイカー」の称号を得る。今日は、そのATの最北端部分の5.2マイル(8.4キロ)を辿って、バクスター・ピークBaxter Peakを目指す往復10.4マイル(16.8キロ)というルート。日帰りハイキングの距離としては特に長いものではないが、頂上まで約4,200フィート(1,280メートル)も登り、しかも、途中、難しい岩登りもある。簡単な道のりではなさそうだ。緊張の面持ちでトレイル・ヘッド(TH)を朝6時45分に出発した。

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-THにある道標-

天気は、晴れ、朝の気温は摂氏12℃と良好なコンディションだ。水分3リットル、ジェル10個、塩カプセル数個を携行。トレッキングポールは、岩登りの邪魔になると考え持参しなかった。
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-道中の無事を願いつつ登録簿に記入。いつもながら少し身の引き締まる瞬間だ。-

最初の1マイル(1.6キロ)を過ぎた辺りから、傾斜がややきつくなるものの、足場はまだ悪くない。
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-ATといえば、この白のトレイル・マーク-

上るにつれて、大きめの岩が目立ってくるが、まだ森の中(森林限界よりも下)のトレイル。何となく、その先何が待っているかが暗示されるているようだが、まだ余裕の表情で、岩と戯れながら進む。
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-大き目の岩が目立ってくる-

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-足場も岩がゴロゴロし始める-

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-まだ余裕あり 1-

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-まだ余裕あり 2-

ついに、スタート後約2マイル(3.2キロ)辺りから、巨岩登りが1マイルほども続く難所に入った。背の高さを軽く超える無数の巨岩で埋め尽くされた急斜面を、白のコースマークを辿りながらよじ登っていく。まさに全身運動で、上半身の筋肉が疲れる。ただ、コースマークが、丹念にきめ細かく付けられていて、非常に助かった。
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-いよいよ巨岩登りが始まる-

実は、この後、岩登りの最大の難所に差し掛かったところで、よりにもよって局所的な突風が吹き付け、がけ下へ吹き飛ばされるかもしれない恐怖感を何度か抱くほどだった。この間、写真を撮る余裕なし。寒さを凌ぐべく、岩陰でウィンド・ブレーカーを着込む。
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-強風の中での巨岩登りが続く-

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-威圧するような巨岩の間を縫って登る-

1時間以上に及ぶ巨岩と強風との格闘を終えて、山頂に続く広大な平坦地(通称Table Land)に着いた。ホッとしたものの、帰りはこの岩々を降りるのかと思うと、少し気が重くなる。ここから約1マイル(1.6キロ)先に頂上がある。
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-Table Land 左奥が目指す頂上-

スルー・ハイカーたちに思いをはせつつ進む。ジョージア州を春に出発し、ここまで2,000マイル以上来てついにゴールが目の前に迫っている。どんな感情が湧いてくるのもだろうか。
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-丁寧につくられた階段。スルー・ハイカーたちのためのレッド・カーペットだ。-

出発後、3時間11分でバクスター・ピークに到着。標高は1,606メートルとさほどでもないが、この山頂は、北海道最北端の稚内市とほぼ同じ北緯45度54分もの高緯度に位置していることから、森林限界をはるかに超えている。したがって、眺望は最高だ。
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-米国の山には珍しい山名の標識。「ジョージア州まで2,189.1マイル」-

今日のルートは山の西側から登るものだったが、東側から登るルートもある。ただし、下の写真にあるように、山頂直前に「ナイフ・エッジ」と呼ばれる、両側が切り立った狭い尾根を通らなければならないので、我々にはやや危険と判断し、今回は西ルートをとった。しかし、頂上で遭った地元のハイカーによれば、ナイフ・エッジを通る東ルートは、我々の今日のルート(AT=ハント・トレイルHunt Trail)よりも難易度は低いのではないか、とのこと。いつか挑戦してみたい。
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-東方向、ナイフ・エッジを望む-

頂上で10分ほど休んで、下山を開始する。まずは、Table Landを快調に走り下る。
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-緩めの下りはトレイル・ランの最大の楽しみだ-

しかし、間もなく、あの気の思い巨岩のがけ下りが始まる。お尻をつけながら慎重に岩を降りて行く。少し油断すると、足首を捻ったり、最悪の場合、滑落の危険もあるので気を緩められない。
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-難しい上りは、難しい下りでもある-

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-登る時には強風で写真を撮れなかった場所。岩の絶妙な位置に絶妙な形状の鉄の取っ手が設置されている-

何とか、難所を切り抜けて少し下ると、THまであと1マイルちょっとのところに、カタ―ディン滝Katadhin Stream Fallsがある。美しい滝を見ながら小休止。
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-カタ―ディン滝-

THに午後1時12分に帰着。全行程10.4マイル(16.8キロ)、所要時間6時間27分のハイキングだった。
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-無事THに着きました-

(2016年9月5日記す)
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内之助

Author:内之助
マラソンは、2008年12月のホノルル・マラソンをもって、全米全州(50州+DC)でフル・マラソンを夫婦で完走。今は、トレイルでのウルトラ・マラソンを楽しんでいる。
音楽は、中学校1年生の時に、FMで偶然耳にしたモーツァルトの喜遊曲がきっかけでクラシックにのめり込む。
読書は、ノンフィクション中心に、同じ著者のものをまとめて読む傾向あり。小林秀雄、吉田秀和、カール・ヒルティ、スティーヴン・ジェイ・グールド、内田樹、茂木健一郎など。
仕事はサラリーマン。1995年以来ニューヨーク市郊外在住。

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