2017-07

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Google Play Music All Access

今年6月4日からGoogle Player Music All Accessを利用し始めた。これは、ウェブ上のGoogle Playにアップロードされた全ての音楽ファイルを聴くことができる(ただし、ダウンロードすることはできない)、というサービスだ。クラシック音楽の場合、一つの曲目を様々な演奏家が録音するので、CDの数は膨大なっものになる。試しに、いくつか好きな曲目で検索してみたところ、アクセスできる音楽ファイルの数は、十分に満足いく量だった。世にある数多くの録音を、自分のPCだけでなく、通勤途上や外出先からスマートフォンでも楽しむことができる。クラシック音楽ファンとしては、夢のようなサービスだ。このサービスを利用するための条件は、1.自分のPCに保存してある音楽ファイルをGoogle Playにアップロードすること、2.毎月$9.99のフィーをGoogleに払うこと、の二つだ。

でも、このようなサービスが普及すると、CDの販売高は減り、クラシック音楽業界は、演奏家もCD制作・販売会社も、商売あがったりだ。音楽制作関係業者の多くが倒産し、演奏家たちは収入が減り、その数も減り、演奏水準も落ちてゆく、という懸念がある。

でも、少し考えると、必ずしもそうとも限らないようにも思う。

まず演奏家だが、CDからの印税収入は減るかもしれないが、Google Playerのようなサービスを通じて、クラシック音楽へのアクセスが容易になり、ファン層の拡大につながることが大きい。そうなればコンサートに来る聴衆も増える。クラシック音楽の場合、何と言っても実演で聴ける生の楽器の音色には圧倒的な魅力があり、CDやMP3等の再生音とは異次元のものだ。それに、クラシック音楽好きのすそ野が広がれば、地方のオーケストラなども、地元で熱心に支援してくれるファン層を獲得できるかもしれない。

一方、CD制作・販売会社にとって、ネット上での音楽ソースの公開は大きな脅威に違いなく、当面は、著作権を盾に法廷闘争を繰り広げることになろう。しかし、音楽をCDやDVDなどのデータ・ファイルとして視聴者に届けている以上、音楽ファイルがコピーされることを強制的に食い止めることは無理だと観念するしかないのではないか。MP3プレーヤーで聴くには一旦CD音源をファイル形式にしてPCにコピーすることが必要不可欠ですらある。PCとインターネットの普及で、音楽産業のビジネス環境が変化したことを、音楽業界は受け入れるしかない。著作権関連法規も、社会環境の変化に合わせて改訂される必要もあるかもしれない。

そのような新しい環境の中でCDを売ろうと思えば、それを単なる音楽媒体としてではなく、「モノ」しての魅力を高める必要がある。音楽を聴く満足に加えて、デザインや解説内容などを充実させて、商品としても魅力を高めるという、当たり前の経営努力を続けるしかない。

そもそも、Google Playerのようなビジネスモデルに対応できるように、自分たちのビジネスのやり方も変えていくことも、環境変化に即応するというこれまた当たり前の経営努力の一環として、取り組んでいかなければならない。
こういった経営努力に取り組む意思のある企業にとっては、Google Player等によるクラシック音楽ファン層の拡大がもたらす恩恵は大きい。なんと言っても、潜在的な顧客が増えることは望ましいことだし、意外と、CDの売り上げそのものも減らないのかもしれない。

Google Playerのように利用者=音楽ファンにとってありがたいサービスの出現は、短期的には既得権益を損なう者は出るものの、長い目で見れば音楽に携わる関係者全員のメリットになるものと確信している。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://runusa.blog119.fc2.com/tb.php/17-7620bb5b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | ホーム |  »

プロフィール

内之助

Author:内之助
マラソンは、2008年12月のホノルル・マラソンをもって、全米全州(50州+DC)でフル・マラソンを夫婦で完走。今は、トレイルでのウルトラ・マラソンを楽しんでいる。
音楽は、中学校1年生の時に、FMで偶然耳にしたモーツァルトの喜遊曲がきっかけでクラシックにのめり込む。
読書は、ノンフィクション中心に、同じ著者のものをまとめて読む傾向あり。小林秀雄、吉田秀和、カール・ヒルティ、スティーヴン・ジェイ・グールド、内田樹、茂木健一郎など。
仕事はサラリーマン。1995年以来ニューヨーク市郊外在住。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ようこそ

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。